ひとりごと
紫雲膏の効果、火傷の手当て
こんにちは、大島治療院です。
今年も自粛の春となりましたが、皆さんいかがお過ごしですか?
最近はやたらと救急車のサイレンが聞こえてきます。果たして日本はこのままで大丈夫なのか、先行き不安な日々は続きます。
今年は早々に梅雨入りしました。新暦5月にまさかの五月雨。ちなみに今年の入梅は6月11日だそうです。気候は着々と変動しています。
女性は湿気の影響を受けやすいのですが、男性でも体が気だるくスッキリしないなど、心身に影響してきます。
体が資本。
我が家では、自粛中でも続けやすいテレビ体操を、家族で取り組んでいます。
さて、今回は紫雲膏の効果についてお話したいと思います。
水いぼの対処法でご紹介した紫雲膏ですが、今回は火傷の処置例としてご紹介します。
こちらは、齢0歳。乳児の方のふくらはぎです。
調理直後の釜?に触れてしまい、水で冷やした後、紫雲膏を塗って数時間後にガーゼを取り替えた時の状態です。
火傷直後の画像はありませんが、初めは白い皮膚に変化が見られず、火傷を負ったかどうかもわからなかったそうです。
冷やしが十分でなかったのもあり、30分ほど経って赤みがはっきりとしてきたため、紫雲膏をたっぷり塗ってガーゼで覆ったとのこと。
紫雲膏は『ジュクジュクとしていない』軽い火傷に使えます。
こちらは、火傷の翌日の状態です。
光の加減で火傷痕の色味が伝わりにくいかもしれませんが、ジュクジュクにはならず、落ち着いているように見えます。
処置としては、1日2回、ガーゼの取り替えを行います。
入浴時は、患部を石鹸で泡立てた泡で優しく、しっかりと洗います。
清潔になったところで、紫雲膏を「赤福餅」のようにたっぷりと塗ります。(火傷箇所に載せる感じ)
乾燥対策のためワセリンを多めに塗ったガーゼを患部に当てて、ずれないようにネットで固定します。
患児は「はいはい」が始まっていなかったため、包帯はしていません。
動きが活発なお子さんには、ズレないよう対策が必要です。
紫雲膏は多めに塗る。
乾燥する前にガーゼを取り替えて、とにかくたっぷりと塗ります。
注意点は、完全に密閉しないこと!
火傷の場合、傷口から毒素が出ます。
乾燥させないようハイドロコロイドなどで密閉してしまうと、火傷の箇所から出た毒素が全身に回ってしまいます。
月齢が小さければ、毒素の影響も大きくなりますので、密閉は厳禁。
あくまで患部を覆う程度にして、こまめにガーゼを取り替え、清潔を保ちます。
火傷から7日目の状態です。
一週間でここまでキレイになりました。
紫雲膏は、皮膚の再生を早めます。
傷が早く塞がり、すぐに痛みが引いていきます。
痛がらないので、石鹸の泡でしっかりと洗うことができ、細菌感染のリスクが抑えられます。
何よりも手当てが楽になります(^^)
子供はめちゃくちゃ暴れますからね💧
火傷から10日目。
経過は良好です。
火傷から12日目。
この状態になって、紫雲膏の塗布を終了しました。
個人的にはもう少し続けてもいい気がしましたが、親御さんの判断です。
傷自体は完治しています。
火傷から5ヶ月ほど経った状態です。
火傷痕は見た目には全くわかりません。
言われてみると、なんとなく白斑になってしまったのかな?と思しき小さな白い丸模様は一つ二つあります。(写真からは確認できませんが)
ですが、小さな薄い白斑が他の部位にもあるお子さんなので、もともとあったのかもしれません。白斑と呼ぶレベルではないのかもしれません。
それよりも、動きが活発になり、すり傷などが増え、逞しい脚になっていました(^_^;)
健やかに成長されていて嬉しくなります。治ってよかったです。
このように、火傷にも効果のある紫雲膏は、成分も体に優しいシンプルなものばかり。
火傷で受診するとステロイドを処方されることが多いように思いますが、紫雲膏は本当にオススメです。
小範囲の軽い火傷で、特に皮膚疾患のない方には、一般の人が安心して使える漢方薬です。
とはいえ、火傷痕だけでなく、全身に少しでも異変があれば、すぐに受診してください。目には見えない部分で、深刻な状態になっていないとも限りませんから。
丁寧な経過観察が、早い治癒につながります。